Common Words で Come On Forward !

-使える英語をお知らせします-

BBC のニュースから客観的に情報を伝える英語表現を学ぼう

 

f:id:yuichi-football-ro:20201020181800p:plain

 

 BBC など、ニュースサイトが記載する記事は

  1. opinion piece (オピニオンピース)や feature (フィーチャー)と呼ばれる社説の様な書き手の意見を伴うもの
  2.  straight newsストレートニュース)の様に事実関係のみ伝えるもの

 

の2つに大別されます。そして straight news では筆者の意見ではないことを明確にするために、極力 I 「私」を使うのを避けます。

 

今回はこの「ロシアスパイが東京オリンピックをターゲットにしていた」という趣旨の BBC ニュースを元に、客観的に情報を伝えるための英語表現をみていきましょう。

 

www.bbc.com

 

 

題材にする英文

今回はまずコチラの中見出しから。

Russian hackers targeted this year's Olympic Games in Tokyo with the aim of disrupting them, UK officials said.

 

和訳をするとこんな感じ。

「ロシアのハッカーたちが、運営を阻害する目的で2020東京オリンピックを狙っていた」

 

 straight news 系の記事はすでに知っている内容であったり、内容をよりわかりやすく伝えようと筆者がしていたりするので、旅行ブログやファッションブログより実は理解しやすいことが多いです。なんたってBBCなどの記者は伝えることのプロですからね。

 

 

客観的に情報伝達するためのテクニック1: 「〇〇が言った/言っている」

 I から始めずに情報を伝えるには、まず「自分以外が言っている」と表現できます。

 

The scientist said that we have to stop using fossil fuel.

その科学者は、私たちは化石燃料を使うのをやめなければいけない、と言った

 

ちなみに本文中の officials ですが、広くは公務員という意味を持ちます。日本語では所属先によって、「役人」だったり「政府関係者」だったり、はたまた組織を指して「当局」と訳し分けられます。

 

 

また「誰かが言っている」という文脈では単に say だけではなく、以下の様なものも使えます。

  • announce
  • tell
  • reveal
  • (believe)

※以上の表現はすべて同ニュース記事から抜粋

 

ただし表現の幅を出そうとし過ぎて、無理やり様々な表現を使う必要はありません。今回のニュースでも大体 said が用いられています。それは誰が言ったかであり、誰が言ったかではないからです。全部 said を使うと確かに少し単調な印象を与えるかもしれませんが、 announce や tell など数個違う表現を織り交ぜれば「単調な文章だ」とは思われないでしょう。

 

 

客観的に情報伝達するためのテクニック2: 「〇〇と言われている」

例えば「政府当局発表」の様に具体的にどこかの誰かが言っているわけではないけれど、あることが噂されていることをどの様に伝えればいいのでしょうか。

 

  • alleged -疑われている
  • It is said that + 文 -文だと言われている
  • It is thought that + 文 -文だと考えられている

※以上の表現はすべて同ニュース記事から抜粋

 

 allege ~ は「〜だと疑う」という意味で用いられます。この allege を過去分子形、つまり受け身の様に使うことによって「疑われている」というニュアンスで使えます。

 

His alleged attempt to assult the boss

彼が上司に殴りかかろうとした、という噂

 

 

 allege と同様に、「〜言う」を意味する say 、そして「〜を考える」を意味する think を受け身の形で使うことにより「噂されている」と言う意図で使うことができます。

 

It is said that the company is laundering money.

その会社はマネーロンダリングしていると言われている

 

It is thought that the prime minister will resign soon.

首相はすぐに辞職する、と噂になっている

 

以上の様な表現を使うことで、誰とは明記せずに噂になっていることや世間的に言われていることを自分の意見ではなく、あくまでも客観的な意見として伝えることが可能です。

 

 

客観的に意見を伝えることのメリット

 IELTS や TOEFL などの英語の試験において、多くの文で I 「私は」から始まると、文章に説得力が欠けたり、表現に幅が出なかったりするので多くの場合で減点されます。

 

また、普段の会話でも特に相手を説得したいときなど全て「私はこう思う」とか「私はこうしたい」とか主観的な意見ばかりよりは、客観的な意見を取り入れた方がスムーズに話が進みやすいです。

 

 

全ての文を客観的な表現で埋め尽くしてしまうと、全く主観性を欠いた意見になってしまうので、表現のバランスを考えて英語を使いこなすことを目指しましょう!