英語版ポケモン図鑑で英語に触れよう #81「コイル」
英語は理解できる範囲のレベルに触れ続ければ、徐々に慣れて絶対にできる様になります。
こちらが海外版公式ポケモン図鑑
ポケモンごとの名前、説明で使われている英語を通して、さらに英語に親しんでいきましょう。
コイル "Magnemite"
コイルの英語名は Magnemite です。英名の由来は
magnet 「磁石」
mite 「ダニ、小さいもの」
mite は普通「ダニ」という意味で用いられます。ただ小さいもの全般を表すこともあるみたいです。
レアコイルは英語で Magneton ( magnet + ton 「大きいもの、トン」)。日本語ではレアかどうか、英語では大きいか小さいかがコイルかレアコイルかの違いなんですね。
コイルの説明(ソード版)
ポケモンソード版におけるコイルの説明はこちらです。
At times, Magnemite runs out of electricity and ends up on the ground. If you give batteries to a grounded Magnemite, it’ll start moving again.
※以下参照
日本語公式ポケモン図鑑の説明はこちら。
「たいないの でんきが きれて じめんに ころがっていることもある。 でんちを あげると うごきだすよ。」
参照 コイル|ポケモンずかん
説明で使われている英単語
説明はコイルのソード版に対象を絞ります。
- run out of ~ -〜切れになる
- electricity -電気
- end up ~ -(最終的に)〜になる
run out of ~ で「〜切れになる」を意味します。単に be out of ~ は「〜が切れている」との違いに注意。
The car ran out of gas.
車がガス欠になった
Sorry, but we are out of stock.
すみませんが、在庫切れです
何かが「ある→なし」と状態の変化を伝えたいときは run out of 、単に何かがないことを伝えたいときは be out of です。
electricity は「電気」です。「ターゲット」や「キクタン」などの単語帳に出てくるかどうかわかりませんが、 electricity などの頻出単語を瞬時に聞き取れる、言える瞬発力の方が、 Time や The Economist みたいなやや難し目の雑誌にたまに出てくる単語を「知ってる」よりよっぽど英語運用能力的にはプラスです。
end up ~ を用いて「(最終的に)〜になる」を表現できます。 ~ の箇所には名詞、動名詞、形容詞、前置詞句が来ます。
He ended up a bad person.
彼は嫌なヤツになってしまった
They will end up going back to the restaurant anyway.
結局あのレストランに行くことになるだろう
The wolf ended up dead.
狼は死んでしまった
I ended up in the forest.
私は最終的に森にたどり着いた
名詞や形容詞を使うときは end up being ~ の様に being がいる、みたいなことを言語に関するネット掲示板で言っている人もいますが、英辞書では being がない形で使われているので、文法的には問題ないでしょう。
私の経験上、 being はあってもなくてもいいと思います。リズム感の問題ですね。
He ended up a king. → He ended up being a king. の方がリズム感がいい。
He ended up a rich person. → being がない方がリズム感がいい。
説明で使われている英文法
- 単数形と複数形の感覚の違い
At times, Magnemite runs out of electricity and ends up on the ground. If you give batteries to a grounded Magnemite, it’ll start moving again.
コイルの説明で最初の Magnemite には単数形の a がついていないのに対し、2回目には a がついています。なぜでしょう。
何か物を説明するときには the + 名詞 や複数形、そして説明するものが固有名詞なら無冠詞で説明できます。
The giraffe is a tall animal.
キリンは背が高い
Dogs are friendly.
犬はフレンドリーだ
BBC is a British public broadcaster.
BBCはイギリスの公共放送局だ
説明の最初のコイルはコイル全般の説明をしているので、上の例で言う BBC みたいな位置付けなので、無冠詞で説明されてます。
一方、2つ目のコイルは「電池をあげると」という具体的な話になっているので、今度は a Magnemite の様に冠詞が入ります。
こんな感じで口では説明できるし、説明自体を理解できることもあるでしょう。ただ実際に肌感的にこの冠詞、無冠詞の違いを体得するためにはやはり英文に触れ続けるのが一番の正攻法です。
英語を理解するためには別に難しい単語とか文法とかは必要なし
関係代名詞と受け身、あとは文と文をくっつける and とか when 、but とかさえ身についてしまえばそれ以上複雑な英文法は実はあまり必要ありません。
英単語に関しても同じです。 store とか back とか日常よう使われる単語の方が ponderous 「重々しい」や endorsement 「承認」なんかより本当はよっぽど大切なんです。 IELTS や TOEFL など難しい英語のテストで高得点が必要、という人以外は基本無視でいいはずです。
よく使う単語や表現、そして文法をただ知ってるだけでなく、使いこなせる様にする。そのためには簡単で楽しい英語のコンテンツに触れ続けることが一番です。