英文法の正確性とジグソーパズル。完成させなきゃ絵が何かわかんないわけではない
文法がすごく大切なことに異論はありません。文法を間違えると時と場合によっては文意が変わってしまうこともあるし、そもそも文法をわかってた方がリーディング、リスニング、スピーキング、ライティング全てにおいて理解が促進される。
例えば、10個くらいの単語を無造作に並べたとする。
sometimes, restaurants, find, a, in, button, on, Japan, in, table, you, can.
実際の文はこれ↓
In Japan, you can sometimes find a button on at a table in restaurants. ( You can use it to order. )
1文を単語レベルに分解したらわけわならなくなる、というか理解できても時間かかる。
じゃあ、もう少し塊ごとを意識して分解してみましょう。
on a table, you can sometimes, in restaurants, in Japan, find a button
随分と理解しやすくなった。ただまだわかりづらい。
じゃあ主語述語目的語は一緒においてみよう。
In Japan, on a table, in restaurants, you can sometimes find a button.
もうわかる、というかこれも文法的に間違ってるとは言えない。
段々とジグソーパズルが完成に近づいてきた。というよりも最後の1行はほぼ完成している。
これが言いたかった「英文法の正確性とジグソーパズル」。
全てのピースが正解の位置になくても完成系の絵がわかんないわけじゃない。
前半は、英語の語順の正確性と理解度の関連性について考えました。
じゃあ次は英語の単語や表現の正確性と理解度について考えましょう。
まずは文意と単語。
これは簡単。自分が思っている意味と実際の単語の意味がづれていると相手は理解できない。
極端に言えば、 yesterday を「明日」だと思って使ったら、
I want to go to the cafe yesterday.
だったら相手は理解できないというか聞き返してくる。
ただ類義語(意味が似たような単語)を使う分には、相手は理解できる。
I gave him my advice.
I gave him my opinion.
いやどっちでもいいでしょうと。
ただし単語が持つ微妙なニュアンスの違いは、上級者になればなるほど気をつけなければいけません。ここで言う上級者って言うのはまあTOEICはほぼ満点に近いとかのレベルかな。
次は文意と動詞の活用。
これは線引きが難しい。動詞の活用を間違えても、こちらが意味するところを相手が理解できる可能性は高い。
I go to the supermarket yesterday.
もし「昨日は何をした」という文脈なら間違いなく相手は理解できる。
I played a videogame when my mother came back.
「母さんが帰ってきたとき、ゲームをした」
でも「母さんが帰ってきたとき、ゲームをしていた」と言いたいなら
I was playing ~~~
とすべきだけれど、これも相手は問題なく理解できる。
Tomorrow, I wanted to hang out with you.
「明日、遊びたかった」
明日何したい?という質問にこのように返答したら、相手は困惑してしまうかもしれない。日本語でも「?」と思う。
動詞の活用は、言いたいことが今なのか、過去のことなのか、進行中なのかを規定する。
会話の文脈からそれらの推測が効くなら、何も100%確実でなくても、全然通じる。
俺も進行形にするべきところでシンプルな形を使ってしまうことがたまにあります。精進します。
最後は前置詞。
on なの? in なの? at なの?
日本人にとっては悩みのタネ。俺もまだまだ完璧とは言えない。
ただ1つ言えることは多くのケースではどれを使っても通じる。
Let's meet up in the park!
Let's meet up at the park!
「公園で会おう!」的なニュアンスでは普通 at the park!
特別「公園の中で会おう!」と強調したい場合は in the park!
は確かに正しい。ただ、どっちでも通じる。絶対に通じる。この場合の in the park を間違いと考える意味は正直わからない。
ただ前置詞でも、意味が結構違うもの同士を混同して使うと相手も理解に苦しむこともある。
They are to/from the hotel.
「彼らはホテルから来た/ホテルに向かってる」
※そもそも They are to the hotel とはあまり言わない。ただし言っても意味は通じる。
to と from 正反対の意味で使われるので、こういう類の前置詞は間違えない方がいいでしょうと。
結論、単語だろうが、動詞の活用だろうが、前置詞だろうが、何だろうが、大きな間違いじゃなければ通じるということ。
文法は大切だけれど、いつも100%正しい文を作ろうとばかり考えるとスピーキングスピードが極端に落ちる。そしてさらに怖いのが、「正しくないと話せない」と思い込んで、スピーキング恐怖症になること。
野球のピッチャーだって、10球投げて1球もストライク入らなかったら試合にでるべきじゃないけど、3,4球ストライク入るならまあとりあえず投げて見ようと。試合にも出場しつつ修正していこうと。
英語も単語や文法が全く身についてないのに、英会話しようとしても、いいけど何もできないよと。ただ I want to talk in English. I want to go shopping with you. I went to Daikanyama. とかもう基礎の基礎ができるようになったら、英会話も織り交ぜつつ、単語力も文法力も同時に磨いていけばいいでしょうと。
バランスって大事ですね。