Arsenal の YouTube 公式チャンネルから英語を学ぼう #2
言語は勉強するのではなく、それを使って好きなコンテンツに触れるためのもの。スポーツが好きならスポーツを、ファッションが好みならファッションを、国際情勢に興味があるなら国際ニュースを英語で楽しめばいいのです。
またいろんな分野のコンテンツに英語で触れていると、英語には教科書に出てくる「ネイティブの(文法的に)正しい英語」以外にも色々な形が存在することに気付けます。
サッカーチームには、その特色上、様々な国籍の人が在籍しています。そこで今回は Arsenal のYouTube 公式チャンネルの動画から、使える英語表現を紹介したいと思います!
- 'I feel wanted, all the time, everyday!' | Mo Elneny on returning to Arsenal
- 参考にする英文
- エルネニーの発言の英文法チェック
- 使える英語表現
- 正しい「英文法」はあるけれど、正しい「英語」は定義できない
'I feel wanted, all the time, everyday!' | Mo Elneny on returning to Arsenal
今回参考にする動画はコチラ↓
参考にする一文の箇所がコチラ↓
https://www.youtube.com/watch?v=mKE89WQlvZA&ab_channel=Arsenal&t=92
(1分39秒辺りから再生されます)
参考にする英文
該当箇所にて、Elneny (エルネニー)はこの様な発言をしています。
He give me like good, good, you know like, feedback for me and the more you done well, and this, this makes me ... , you got the confidence back.'
まずは彼の発言を意訳します。
「彼(監督のアルテタ)が的確な助言をしてくれて、もっとうまくプレーできる様になったんだ。これでなんか気分が、、、こんな感じで自信を取り戻したんだよ」
エルネニーの発言の英文法チェック
エルネニーの発言を英文法の観点からチェックして、文を書き換えてみましょう。
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He gives me good feedbacks and so now I can play better. And this got me the confidence back.
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できるだけ彼の意図を曲げない様に校正したつもりです。
使える英語表現
- to get 人 + 名詞 「人に名詞を与える」
- 文の途中でまた新しい文を始めるテクニック
彼の発言には to get 人 + 名詞 の形は出てきません。彼が後半の 'This makes me ... , you got the confidence back' の箇所で言いたかったのはこの様な文脈では、と私が思い校正した1文の中で to get 人 + 名詞 は登場します。
I got the confidence back.
This got me the confidence back.
上記2文の違いとして、上の文は単純に私が自信を取り戻したことを伝えていて、下の文は This (この前の文の内容)のおかげで自信を取り戻した、を意味するところです。
「〜のおかげで」や「〜だから」というイメージを伝える際にもちろん because of ~ 、や because + 文 も使えます。そして get 人 + 名詞 の形でも表現できます。むしろその言いやすさからカジュアルなシーンではコチラの方が使い勝手が良いかもしれません。
He got me relieved.
彼のおかげで安心したよ
こんな形でも get 人 + 物 はよく使われます。
Can you get me a beer?
ビール取ってくれる?
彼の発言から一番学びたいのは「文の途中でまた新しい文を始めるテクニック」です。エルネニーが
this, this makes me ... , you got the confidence back.
と途中で文を言い換えているシーンがあります。私は中学、高校(と予備校)で「英語では一文を完全文に仕上げなければいけない」と叩き込まれました。
※完全文とは文法的に例えば主語、述語、目的語などが欠けていない文。
ただ普段の会話においては英語でも日本語でも、文の途中でその文を諦め、違う文を1から言い始めるなんてザラです。
英語のスピーキングテストなどの受験者を見ていると、何がなんでもその文を言い切らなければいけない、と無理から変な文構造や単語を使う、もしくは途中で口籠ってしまう、なんて光景をよく目にします。
「別に違う文を始めから言い直してもいいから!」
もちろん度が過ぎるのはダメです。ただ数回に1度くらい文を言い直したって普段の会話では全く問題ありませんし、試験だってそこまで大幅な原点を喰らうことはありません。
正しい「英文法」はあるけれど、正しい「英語」は定義できない
I love colourless green.
私は無色の緑色が好きです
I love a green.
私は緑色が好きです
上記2つの英文。英文法的に合っているのは上ですが、実際に伝わるのは下の1文です。 colourless green なんて存在しないので文法的に正しくても伝わらないのです。
国際共通語として地位を確立した英語は様々な国の人が母語ではない第二言語として日常的に使っています。ネイティブでも文法的なミスや発音ミスがあるし、ノンネイティブがそれぞれの母語の影響による文章構成や独特なアクセントを用いて英語を話します。
もちろん英語の教科書にはいわゆる「正しい英文法」で「ネイティブ発音」の英語しか登場しません。もちろんコチラも大切ですが、様々な形の英語に対応できる能力もまた「英語力」の一環です。
様々なコンテンツに英語で触れることで、より総合的な英語力を付けていきましょう。