Arsenal の YouTube 公式チャンネルから英語を学ぼう #3
言語はそれ自体を勉強が目的ではなく、勉強を通して得た言語力で自分の可能性を広げるためのもの。スポーツやファッションなど好きなコンテンツに英語で触れてもいいし、英語でコミュニケーションを図ってもいい。 可能性は無限大です。
またいろんな分野のコンテンツに英語で触れていると、英語には教科書に出てくる「文法的に正しい英語」以外にも色々な形が存在することに気付けます。
サッカーチーム「アーセナル」の公式 YouTube チャンネルを利用して、楽しみながら英語を自然に身につけましょう!
- 'Tierney deserves his goal!' | Bukayo Saka on West Brom 0-4 Arsenal
- 気になる表現
- 正しい「英文法」はあるけれど、正しい「英語」は定義できない
'Tierney deserves his goal!' | Bukayo Saka on West Brom 0-4 Arsenal
今回参考にする動画はコチラ↓
今回はイギリス人 Bakayo Saka のインタビュー内容が題材です。
※ YouTube では Caption 機能を使用すると、 AI が自動で音声文字変換した字幕がみられます。多少間違っている部分もありますが、非常に有用です。
気になる表現
※URLをクリックすると動画の該当箇所に飛べます。
https://www.youtube.com/watch?v=I-9QF2WQo-o&ab_channel=Arsenal&t=3
まず注目すべきは finishes と現在形で終わっている点。
日本語訳でも「〜勝利です」と現在形で表ましたが、結果など基本は今後変更がない内容に関しては過去のことでも現在形で表現できます。別に過去形でも大丈夫です。
そして nil 。特にイギリス英語によくみられる形だと思いますが、ゼロのことを nil (ニル)といいます。
- What did you make of that performance?
「パフォーマンスについてどう思いますか」
https://www.youtube.com/watch?v=I-9QF2WQo-o&ab_channel=Arsenal&t=5
what do you make of + 名詞? の形で「名詞についてどう思いますか」というニュアンスのイディオムです。
What do you think about + 名詞? の言い換え表現だと捉えてみてください。
- I think (fink)
https://www.youtube.com/watch?v=I-9QF2WQo-o&ab_channel=Arsenal&t=7
ロンドンアクセントでは th の音を f で言い換える、という特徴があります。
もちろん全員ではありませんが、 I think を I fink みたいに発音したら「ロンドンっぽいなー」という感じがします。
- from start to finish
「最初から最後まで、全体を通して」
https://www.youtube.com/watch?v=I-9QF2WQo-o&ab_channel=Arsenal&t=9
割とそのままですね。
from A to B 「AからBまで」は様々な場面で使える表現なので、使える様になると重宝します。
- We just wanna build on it.
「さらに精進していきたいです」
https://www.youtube.com/watch?v=I-9QF2WQo-o&ab_channel=Arsenal&t=20
to build on + 名詞 で「名詞を土台として、そこにさらに何かを構築する」というイメージです。
Our plan is perfect. So, We would like to build on it.
プランは完璧ですから、これを土台にさらに進めて参りましょう
インタビューの場合、「良いパフォーマンスを土台にさらに良いパフォーマンスを行っていきたい」というニュアンスのコメントなので、意訳するとまあ「さらに精進していきたいです」でしょうか。
- Talk us through your goal.
「ゴールについてお聞かせください」
https://www.youtube.com/watch?v=I-9QF2WQo-o&ab_channel=Arsenal&t=23
to talk + 人 + through + 名詞 の形で「人に名詞について話す」を意味します。同じ様な表現に to walk + 人 + through + 名詞 があります。意味一緒です。
- you know
「えーっと」
Saka は何度も you know と言っていました。 you know という表現自体を知っている人は多いと思いますが、実際にどの様に使っていいのかイマイチピンと来ていない方も多いのではないでしょうか。
こんな感じで実際にネイティブが使っている場面に何度も触れることで実際の使い方をなんとなしに理解できます。
- I felt like + 文
「〇〇って感じ」
https://www.youtube.com/watch?v=I-9QF2WQo-o&ab_channel=Arsenal&t=51
キッパリ言い切れないモヤモヤした感じや印象について話すとき、日本人が maybe, 〜 と言う場面を多く見てきました。
もちろん maybe + 文 も全く問題ありません。表現に幅を出すという観点でこの I feel like + 文 も使ってみてください。
- What's the key to maintaining this run of form?
「何が好調維持の鍵でしょうか」
https://www.youtube.com/watch?v=I-9QF2WQo-o&ab_channel=Arsenal&t=59
何かと使えそうなこの what is the key to ~ という表現。気をつけたいのが to の後には名詞が続くという点です。
What's the key to the victory?
勝利の鍵はなんでしょうか
今回は to の後ろに maintain という動詞が来ているので maintaining と動名詞に形を変えています。
と言ってもこれは文法的な視点なので、例え What's the key to maintain ~ の様に原型で使っても相手は 100% 理解はしてくれます。
- What was your view of that?
「どう思いますか」
https://www.youtube.com/watch?v=I-9QF2WQo-o&ab_channel=Arsenal&t=78
また「どう思いますか」系の表現が出てきました。
別に繰り返し What do you think about that? を使ってもなんら問題ありません。ただインタビュアーはもちろん聞き手として色々な引き出しを持っていた方がいいので、この様に色々な表現を駆使して選手からコメントを引き出しているのです。
とりあえずは「こんな表現もあるんだー」くらいで頭の片隅に留めておく程度で一向に構わないでしょう。
正しい「英文法」はあるけれど、正しい「英語」は定義できない
I love colourless green.
私は無色の緑色が好きです
I love a green.
私は緑色が好きです
上記2つの英文。英文法的に合っているのは上ですが、実際に伝わるのは下の1文です。 colourless green なんて存在しないので文法的に正しくても伝わらないのです。
国際共通語として地位を確立した英語は様々な国の人が母語ではない第二言語として日常的に使っています。ネイティブでも文法的なミスや発音ミスがあるし、ノンネイティブがそれぞれの母語の影響による文章構成や独特なアクセントを用いて英語を話します。
もちろん英語の教科書にはいわゆる「正しい英文法」で「ネイティブ発音」の英語しか登場しません。もちろんコチラも大切ですが、様々な形の英語に対応できる能力もまた「英語力」の一環です。
様々なコンテンツに英語で触れることで、より総合的な英語力を付けていきましょう。