Common Words で Come On Forward !

-使える英語をお知らせします-

英語の基礎文法の大切さを「算数」の四則演算に例えてみた

f:id:yuichi-football-ro:20201007111124p:plain

 

英語の基礎文法はめちゃくちゃ大切です。例文暗記をより効率的なものにしてくれるし、何より例文暗記すらしなくて良くなります。なぜでしょうか。

 

算数で四則演算、つまり+ー×÷のやり方を知っていることは重要というより、知らなかったら計算できないじゃん、と思うでしょう。英語で基礎文法を知らないのは算数の四則演算のやり方を知らない様なものなのです。

 

もう少しだけ噛み砕いで説明します。

 

 

四則演算のできない太郎くん

太郎くんは「+」の意味がわかりません。

 

だから例えば

1+1=2

5+3=8

2+5=7

 

を「+」や「=」を意味を知らず、そのままひたすら暗記しています。太郎くんは「2+5=7」を絵を覚える様にただ暗記しているだけなので、「5+2=」は解けません。(もちろん5と2の意味はわかっています。)

 

「+の意味は左右の数字を足すことなんだよ」と一言誰かに教えてもらうだけで「+」を使った計算ができる様に、つまり「5+2=」も解けるようになります。

 

 

 Excuse me. がわかるのに、 Excume us. がわからない花子さん

英語勉強中の花子さん。例文暗記が大切と聞いて色々なフレーズを頭に叩き込んでいます。

 

まずは Excuse me. 。次に Take it easy.

 

でも Excuse us.Take it back! に出会っても、花子さんは全然意味がわかりません。 Excuse me. や Take it easy. にすごく似ているのにです。

あれ、これって太郎くんが 5+2= ができない構造に少し似ていませんか。

 

 

文法は記号的

 5+2= と 2+5= を別物と捉えてその答えを暗記することほど非効率なことはありません。

 

Excuse me. と Excuse us. を別物と捉えるのも実はめちゃめちゃ非効率なんです。

ちなみに me と us の違いはなんでしょう? me は「私」 us は「私たち」。なので自分一人で「すみません」と言う状況なら Excuse me. 、そして友達と一緒に「すみません」と言う状況なら Excuse us. を使うのです。

 

Excuse me. にも Excuse us. にも「動詞の原型で始まる文」という共通点があります。これは「命令文」です。excuse ~ は「〜を許す」という意味で用いられるので「ちょっと許してね」というニュアンスなんです。

 

 

詳しい内容はともかく、命令文は一律で「〜してね!」、過去形は一律で「過去の話ね!」というメッセージがあるわけです。

「+』には、個々の数字はともかく「左と右の数を足してね!」というメッセージがあることと同じです。

 

そして言うならば Excuse が 5 、 me が 2 (5+2=7的視点で) なんです。左辺と右辺の数字が毎回変わる様に、命令文中の動詞や目的語も変わります。

 

 

まとめると、+ー×÷みたいに、文法は言わば「記号的」なんです。そして数字が単語。毎回変わるものです。

 

毎回変わる方を全ての組み合わせ覚えているとキリがありません。だからまず「命令文はこういうメッセージ」「過去形はこういうメッセージ」と覚えてしまいます。それら大枠を知ってしまえばそもそも無数に存在する例文を全て暗記する必要がなくなるのです。

 

 

文法を抑えることで例文暗記がより効率的に

例文暗記自体を否定するつもりは毛頭ありません。そもそもビギナーレベルで英会話をしたいなら最低限「すみません、わかりません」とか「ゆっくり言ってください」とか相手に絶対に伝えなければならない内容の英文は暗記するべきです。

 

基礎文法というのは言ってみればスーパーのコーナー分けみたいなものです。「野菜はここ、肉類はここ、お菓子はここ」って分けれあればいちいちスーパーの隅々まで探さなくても目的の品にたどり着けるじゃないですか。

 

例文を暗記する際も「このフレーズはこの文法、あれはあの文法」のように分けれあれば覚えやすい。そして「カルビーのポテチがあるからコイケヤのポテチはもう入荷しなくていいや」みたいな感じで「このフレーズで応用聞くからこちらはもう覚えなくていいや」と覚える例文の取捨選択もできるようになります。

 

 

応用文法は二次関数の数式見たいなもの

私は二次関数の数式を覚えていません。世の中大半の人が覚えていないし、そうであっても生活に支障をきたすことはまずありません。

 

応用文法をそうです。難しくてほとんど英文中に出てこないような文法事項は、まあ知ってる方がいいけど、知らなくても全然会話が成り立つし、そもそもネイティブ自体使わない、知らない物なんです。

 

 

単語も文法も「知ってる方がいい」を突き詰めすぎると「英語ってたまにロシア語からの引用あるから、ロシア語も話せた方がいい」とかもうはちゃめちゃな論法がまかり通ってしまいます。

  

まずは会話の大半を占める基礎単語と文法を完璧に抑えてしまって、少なくともニュースキャスターとかがハッキリ話している英語はある程度聞き取れる、というレベルに達することを目指しましょう。文法マニアや単語マニアが好きで学者好みのそれを覚えるのはいいですが、好きでもないのに強迫観念に駆られて難しい文法に手を出す必要はありません。