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英単語の意味は「文脈で確定する」

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英単語の意味は英単語帳に記載されているままの意味ではなく、文脈で確定します。つまり文章に依存します。



そもそも日本語の単語ってどの様に覚えてますか。

日本語の単語の覚え方について、大学受験の現代文の講師、宗慶二(そうけいじ)先生はこんなことをおっしゃっています。
「言葉の意味は、文脈で確定する」

参照:YouTubeの予備校「ただよび」文系チャンネル「文脈上の意味【現代文 解釈技術の伝授 第6講】」
(セリフは4:15辺り)



ある単語にいろんなシチュエーションで出会っていれば、自然とその単語のコアの意味がわかるぞ、と言う主旨です。

なぜ言葉の意味が文脈で確定するのか、 bill 「請求書」を例に考えてみましょう。

 

 

 bill の和訳は「請求書」
じゃあ Bill, please は「請求書ください」?

 bill は英単語帳ではよく「請求書」と和訳されています。

 

でもよく考えてみてください。レストランのお会計で Bill, please という表現があります。これは和訳すると「請求書ください」でしょうか。いえ、私たちは普通、支払い前には「お会計ください」とか「お勘定」とかいいます。

 

 bill のコアの意味は「支払い料金が書かれたもの」の様なものです。だから

 

  • utility bill →「公共料金請求書」
  • electricity bill →「電気料金請求書」
  • phone bill →「携帯料金請求書」
  • fuel bill →「燃料代、ガソリン代」
  • (飲食店で) bill →「飲食代」

 

支払い料が書かれていれば bill なわけです。英語ネイティブもわざわざ bill を辞書で引くわけではなく「レストランで」「ポストに入った郵便物で」「両親やテレビの会話で」 bill をなんども見聞きして、無意識に「支払い料金」というコアの意味を理解するのです。

 bill にいろんなシチュエーションで触れてその意味を掴む。つまり「文脈が意味を確定する」わけです。

 

 

タクシーの意味は何?

タクシーの意味を考えたことはありますか。タクシーは英語です。でも日本人なら誰でもその意味を知っています。

 

でも最初に見たときは普通の車との違いがわからなかったはずです。ただし会話の中に出てきたり実際に利用したりすることで無意識のタクシーはどういうものか理解できる様になりました。

 

どの言語だってこんな感じで語彙力がついていくのです。何も辞書を丸暗記して、それ以降ずっと覚えているわけではありません。

 

※ちなみにタクシーの別名は「旅客自動車」らしいです。知らなくていいです。

 

 

英語を多読、多聴することで「暗記」から「定着」型へ

日本語語彙力は単語の色々な場面で出会うことで伸びました。だったら英語の語彙もいろんな場面で出会えば自ずと単語ごとのコアの意味が定着するではありませんか。

 

単語帳とにらめっこしているだけでもある程度単語を暗記することはできます。そして暗記力に長けている人は単ににらめっこ戦法でもある意味効率的に英単語暗記できるかもしれません。

 

ただ大抵の人は単純暗記は得意ではありません。そしてもう一つの盲点が「暗記」=「定着」ではないということです。どんな天才でも単純暗記した内容はすぐに忘れます。誰が高校で頭に詰め込んだ日本史や世界史の内容を覚えていますか。

 

でも「いい国作ろう鎌倉幕府→幕府は1192年に誕生」は結構みんな覚えてるじゃないですか。1つは語呂合わせという新しいシチュエーションが加わったこと、そしてもう1つはクイズ番組とか普段の会話の中でごく稀ですが「1192年、鎌倉幕府」が話題に挙がることです。これも新たなシチュエーションとして記憶に取り込まれます。

 

 

いろんな場面で出会すことで、英単語ごとのコアの意味が自然と身につく。身についてからもさらに出会うことで忘れづらくもなる。だから英単語とか英熟語、英語フレーズを覚えたいなら英語で多読、多聴するべし!