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-使える英語をお知らせします-

"I wanna talk this" は文法的に間違い?

 

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"I wanna talk this" は英文法的に間違いでしょうか。

 

はい、間違いです。 "I want to talk about this." とするのが正しいグラマーです。

 

それでは"I want to talk about this" は正しい?

もしくは "I wanna talk about this." は正しい?

 

1つ目は . (ピリオド)が抜けているので間違いです。

2つ目は wanna がインフォーマルは表現です。場面によっては自然ではありません。

 

 

では上の4つのうち、「私はこれについて話したい!」という意味で伝わらないものはどれでしょう。

 

ありません!

 

言いたいことは全ての英文で伝わります。ただ文法的には間違いだったり、インフォーマルだったりするだけです。

 

 

私は大学に入学するまで英語を文法的に正しいかどうかでしか判断していませんでした。なので「文法的に正しい=伝わる」と思い込んできました。

 

もしそんな人がいたらぜひ意識して欲しいことがあります。

「伝わるかどうかは文法があってるかどうかだけではない」ことを。

 

 

 

そもそも文法って何?

そもそもグラマーとはなんぞや?と疑問に思います。 goo 辞書には

 

文章を構成するきまりや規範。また、文章を書く上でのきまりや書き方。

文法(ぶんぽう)の意味 - goo国語辞書

 

と記載があります。

 

では何がその規則として認められているのでしょうか。

 

 

「。」は文法?

日本語では文章の最後に「。」を打ちます。「?」は元来日本語ではなく、「〜か。」の様に最後に「か」をつけることが日本語では疑問の意味を表します。

 

「昨日は外食しましたか。」

「昨日は外食しました?」

 

なので、日本語文法に厳密に従うと、2つ目の例文は「あなたの日本語はおかしいね」ということになってしまいます。

 

でも不思議です。たくさんの人が下の例文の様に話したり書いたりしますが、誰も間違いだとは思いません。

 

「じゃないですか」は間違い?

「じゃない」は「ではない」を言いやすくした形だと考えられます。

「ありがとうございます」→「あざーす!」も同じ類です。

 

これって "I want to" → "I wanna" と原理は全く同じです。

 

「じゃないですか」も話し言葉であれば、会社で、時には上司にだって使います。「じゃない」は文法的に間違いなのでしょうか。

 

 

「てにをは」の省略は間違い?

日本語の「てにをは」は日本語ネイティブ以外が会得するのが非常に困難だとされています。イメージとしては日本人が英語の前置詞や助動詞を上手く使いこなすのが難しいのと似ています。

 

もちろん「てにをは」の使い方は日本語文法の教科書にも多く記載がありますので、文法項目だと考えるのが妥当でしょう。

 

 

「私、コーヒーよりティーの方が好き」

 

上の例題を見てみて下さい。これは文法的に間違いでしょうか。「私『は』〜」の様に、文法的に「は」が必ずいるのでしょうか。

 

ちなみに日本語では「主語+は」ごと省略することがよくあります。

・「私はアイスを買う!あと(私は)コーヒーも欲しい」

・「吾輩は猫である。(吾輩は)名前はまだない」

 

 

では「は」などの助詞だけを省略するのは文法的に問題ないのでしょうか。

 

 

「?」による「か。」の代用、「じゃない」、てにをはの省略。文法的な正誤について私は

 

知りません。

 

 

文法的に正しくても通じない

そもそも文法とは何かを考えてみました。気づいたことと言えば、そもそも文法自体の守備範囲が曖昧なのです。文法の教科書に載ってるから文法、くらいな認識なわけです。

 

I'll be there for a day.

I'll be there in a day. 

 

上の2つの例文を見比べてみて下さい。「1日後、到着予定だよ」はどちらの英文を使って伝えるべきでしょう。答えは I'll be there in a day. です。 "in a day" が「1日後」を意味するからです。

 

ただここである疑問が浮かびます。意味はさておき、 "I'll be there for a day." は文法的に間違いなのでしょうか。いえ、文法的には間違っていません。単に自分が伝えたい内容に即した英文になっていないだけです。

 

日本語の例で確認した様に、たとえ文法的には間違いでも自分の言いたいことに即した文章にさえなっていればほとんどの場合は理解してもらえます。「伝わる、伝わらない」を決めるのはあくまでも内容なのです。

 

 

文法至上主義からの脱却を

思い通りに伝わるかどうか、このことにいわゆる文法が大きく関わっていることは疑いようのない事実です。自分は過去のことだと思いながら未来形で話していたらそりゃあ伝わらないでしょう。

 

ただし文法さえあってれば確実に伝わるという風に思い込んでしまうと、文法的に正しく話せないとパニックになってしまったり、はたまた「文法的には合ってるから理解できないのは相手のせいだ」みたいな感じで自己正当化してしまうことにもつながり兼ねません。

 

私も語学学校にいた頃、クラスメートとの会話中、相手が理解しなかったのを相手のせいにしていた時期がありました。「文法あってるのに伝わらないのは相手の英語力が低いからだと」と。 What a jerk! 。

 

 

「思い通りに伝えたいから文法を意識する」が正しい順序であって「文法が正確だから思い通りに伝わる」訳ではないことを頭の片隅に置いておいて下さい。