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-使える英語をお知らせします-

留学で身につくのは、語学力だけじゃなくて反射神経

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英語は日本にいても身につく。英語の教材も溢れ、オンラインで読み聞き、そして英会話もリーズナブルな値段で行えるようになった昨今、それは一見正しいように聞こえます。

 

滞日外国人数も年々上昇しており、特に都市圏では外国人をよく見かけるようになりました。外国人の方と親しくして英語で会話をすれば日本でもリアルで英語を話す機会も得られます。

 

それでも、英語総合力を高めたいなら、外交に身を置く方が私は良いと思います。それを英語に対する「反射神経」と「英語の感覚」という観点からお話しします。

 

 

英語力って何?

語学力というのは一概に測れません。もちろん TOEIC や英検などの英語試験でスコアは出ます。英語が使いこなせる人が試験のスコアが低い、検定に合格しないということはほとんど考えられないので、とりあえず高得点、高位であることは語学力を測る指標となるでしょう。

 

ただし1つ気を付けなければいけないのは、 TOEIC に、 IELTS のような少し上級者向けのテストにしても普段使われている英語をしっかり投影しているわけではない、という点です。

 

特にリスニング。流れてくる英語の音声のスピードは普段ネイティブが話すスピードに比べると非常に遅く、さらにハキハキと発音してくれています。

 

 

スピーキングやライティングにしても、テストではあえて普段使わないような複雑な文構造と英単語を使うことが高得点獲得には求められますが、普段そんな話し方書き方をしたら相手は不思議に思うことでしょう。

 

「例え私たちがそのアイスクリーム屋さんで多様な商品を購入しなかったとしても、従業員は真摯に顧客である我らの注文に向き合わなければいけないだろう」

 

もちろん理解はできますが、でも普段こんな言い回しはしないでしょう。英語の試験ではこんな回答の方が「店員態度悪いよ」より高得点が期待できるのです。

 

ではテストで測れるもの以外に、どのような尺度を持って英語力を捉えるべきでしょう。

 

 

英語力は反応スピードに基準を置くべき

日常における英語力はむしろ、如何に素早く相手の意図を理解でき、自分のメッセージを伝えられるかが鍵です。

 

注文に時間かけた挙句、2人で1つアイスを注文したら、店員の態度が最悪だった。

「態度悪くない?」

 

の一言でいいんです。

 

 

リスニングの際も同様です。

 

I'm gonna have to call my parents. Well, you know I call them once a day, and buy you don't do that? Don't you miss them?

 

のようなことをめちゃ早口で言われたとしましょう。

1. 親に電話する

2. あなたは電話しないの?

 

この2つのメッセージが取れればいいんです。一語一句理解できる必要は全くありません。「 and のあとにすぐ but 。どういう意味?」とか「 gonna have to ?近い将来にしなきゃいけない?」など細かい文法を気にして実際に伝えたいメッセージが聞き取れないと本末転倒です。

 

実際の状況で上の I'm gonna ... と言われたとしましょう。文法うんぬんではなく、メッセージを理解しようとするでしょう。でも単にリスニング問題として聞くと文法とか一語一句に気が取られてしまうのです。

 

 

言語は状況と結びついている。状況から英語の感覚が得られる

言語は状況と密接に結びついています。

 

先ほどのアイスクリームショップの店員の例。不機嫌な店員を五感で感じ bad attitude とか horrible customer service と思い立つのが自然な英語の感覚の習得です。

 

感じるのではなく、「態度が悪い」を頭で考えて bad attitude を思いつくのはむしろ難しいんです。だって目の前にある状況じゃないから。

 

日本語だって英語だって、子供がまず習得するのは実際に感じされる実態がある物に関する表現です。具体的だと脳が処理しやすい。絵本がその典型です。言語と状況を結びつけるために絵が挿入されています。

 

 

いろんな場面で条件反射的に英語が出てくるようになれば、反応スピードが格段に向上します。またリスニングにおいても相手の意図を状況から判断できるようになります。

 

まさか朝起きた一言目が「ビール飲みたい」ではないだろうし、逆に完璧に聞き取れなかったとしても what time だけ聞き取れれば「今何時」的なことを言ってるんだろうなと推測できます。

 

状況と言語の結びつきが自分の中で強固な物になれば、そのあとは文章を読んでも、リスニングをしてもイメージが湧きやすくなって、「ざっくりこんな話をしているんだな」とある意味感じることができるようになります。逆に英語が具体的な状況に結びついていないと、内容をイメージしようと想像力を働かせても何も思い浮かびません。

 

象を見たことない人に象ってどんなイメージ?って聞いても、「は?」って感じなのと同じです。「象」が elephant じゃなくて

 

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が elephant なんです。

 

 

海外で英語を学ぶことを「非効率」「コスパが悪い」と思うのは間違い

英語は海外で学んだ方がいい。そうは言ったものの、大勢の人が仕事などそれぞれの状況で海外に長期滞在できないのも事実です。

 

日本でも英語を話す友達と普段の生活の中で英語を使う、英語で動画を見て擬似的に英語環境に身を置くなど、日本でもある程度は英語の感覚を養うことは可能でしょう。

 

 

1つ気になるのは、海外留学を筆頭に海外に出て英語を学ぶことをコスパが悪いという考えがあることです。いかなる視点からでも、海外にいる方が英語力向上という点においてはプラスの作用が大きいです。

 

日本で英語を勉強しなければいけない状況ならば、その中で最善を尽くすことになんの問題もありません。ただしだからと言って海外で英語を勉強している、しようとしている人に対してマウントを取ろうとしても英語力は伸びません。