リスニング力をマラソン、短距離走と比べました
リスニング力アップのためには大きく分けて2つの能力を意識する必要があります。
1. 流暢な英文、難しい構造の英文を短い間は聞き取れる能力
2. 比較的に簡単な英文を長い間ずっと聞き取れる能力
これら2つの能力は言ってみれば短距離を早く駆け抜けられる、長距離を走り続けられるというスプリントとマラソン競技の違いの様なものです。
リスニング力アップには、このどちらの能力も求められます。常に This is ○○. などの簡単な英文ばかり聞いているわけには行きませんし、かと言って集中力が切れて This is ○○. くらいの英文さえも理解できなくなっても問題だからです。
具体例も見ながらなぜどちらの能力も必要なのか深く見ていきましょう。
- リスニング力アップには短距離と長距離どちらも鍛えるべし
- 聞き取りがちょっと難しい英文を聞き取れる様に鍛える
- 長い間リスニングを続けても英語が理解できる様に鍛える
- 英語を長時間リスニングする能力は英会話にもテストにも効果的
リスニング力アップには短距離と長距離どちらも鍛えるべし
英語のリスニング力とは一体なんでしょう。その1つに、単純にある英文を聞いて理解できることが挙げられます。
そしてある一定の時間英語を聞いて理解続けられる能力も重要です。陸上競技的に考えれば、中長距離走り続けられる能力のことです。
これら2つとも鍛えることで全体としての「リスニング力」を伸ばすことができます。
聞き取りがちょっと難しい英文を聞き取れる様に鍛える
英語レベルによって聞き取れる英文は変わってきます。レベルいかんによらず、今聞き取れない、聞き取りづらい英文が聞き取れる様になればそれはリスニング力向上です。
This is my favourite.
↓
This must be my favourite beer in this bar.
これがこのバーで一番好きなビールだね
I want to go to the theatre.
↓
I want to go to the theatre right next to your house.
ケンの家の隣にある映画館行きたい!
基本的にはこんな感じで聞き取る英文ごとのレベルを少しずつあげることで聞き取れる英文のレベルが上がっていきます。
また読み上げられるスピード、その流暢さも上げ、それに対応できる様になることがリスニング力向上にもつながります。0.75倍の再生速度で理解できた英文が等倍速で聞き取れる様になれば、つまりリスニング力向上です。
まあざっくり言えば、5キロ→10キロのバーベルが持ち上げられる様になる、つまり筋力アップ、の様な感じです。
長い間リスニングを続けても英語が理解できる様に鍛える
英文1文聞いて理解できる能力がリスニング力の核です。
ただしいくら難しい英文を聞き取れても、聞き取り開始10分でエネルギー切れしてしまっては英会話にも英語テストにも対応できません。TOEICをベースにして考えるなら1時間くらいは英語を聞き続けられるリスニング体力をつける必要があります。
このリスニング力をつけるポイントは「集中してリスニングしたら全部理解できるけど、意識半分でも6、7割くらいわかるかな」という英語を30分とか1時間とかを聞き続けることです。
別に100%理解し続ける必要はない、という点がミソです。日本語だってテレビのながら見やながら聞きする様にいつも100%理解してません。ただ「集中してみて、理解しようと思えばできる」だけです。日本語でだってドラマとか映画とか集中して1時間とか2時間とか観ると若干疲れます。
英語だと100%の集中力を保とうとするとレベルによっては20分とかで平気で疲れます。なんとなく理解できればいいや、くらいの集中力を1時間とか2時間とか保つことに慣れる練習が必要です。
英語を長時間リスニングする能力は英会話にもテストにも効果的
オンラインの英会話でも1回30分くらい、英会話教室では1回1時間くらい英語で会話をします。また英語のテストでは約1時間リスニング試験が課されているものが大半です。
英会話はもちろんのこと、テストだって1時間集中力を保てる方が全体を通してみればスコアが上がる可能性が高いです。
リスニングの精度(短距離的)とリスニングの強度(長距離的)の両方を鍛えることで、リスニングの総合力を伸ばしましょう!